12
「俺はいつもこんな感じだ。銃を向けられたのはお前を抜かせば初めてだったけどな」
そう言って歩き出すと、ひかりがとことこと付いて来て隣に並んだ。
「あの人達、道路に転がしておいていいの?」
「いいさ。いつもの事だ」
するとひかりは軽く息をつき、考え込みながら言った。
「今まで勇を狙っては来たけど銃を出して来なかったのは、勇を殺す気は無かった。だけど今になって殺す方向に変えたって考えられるね」
「そうだな」
勇は素っ気無く答えてから、ひかりの頭を軽く叩いた。
「分かっただろ?俺といても良い事無いぞ」
ひかりはしばらく黙って大きな瞳で勇を見詰めたが、やがて口を開いた。
「勇、何か命を狙われるような事したの?」
「する訳無いだろう」
「ほんと?」
疑わしげにひかりが追求して来る。
「良家のお嬢様をいてこまして散々貢がせた後捨てたり、人妻を寝取って妊娠させちゃったとか。陰で黒い事やってないよね?」
- 26 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet