05
近所のスーパーで買い物を済ませ、ひかりはアパートに帰って来た。
外はまだ雨は降っていないが、厚い雲が変わらず立ち込めている。
貴方に本当の希望を、幸福を。
その為に、自分には何が出来るだろうか。
ほんの微かでも、あの人に。
自分はまだ、何も知らない。
最近は落ち着いているが、いつまた勇の命が狙われるか分からないのに。
『私が記憶を取り戻せば……』
例えそれで自分の心が痛もうと。
『忘れて楽しく暮らせてるならそれでいいだろ』
いつまでもこのままではいけない。
逃げているだけではいけない。
可能性があるのなら。
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Reservoir Amulet