06
息をついて窓から外を見る。
ぽつぽつと、小さな水滴が窓に付き始めていた。
雨の匂いが鼻につく。
思わず窓辺に歩み寄り、ガラスに手を当てる。
雨の日特有の静けさが、街を包み込もうとしていた。
雨は、ガラスを微かに揺らす程の強さで降り続く。
みるみる窓の水滴の量は多くなって行く。
「『空の色は何色 真昼の深い青色………』」
ひかりの口ずさんだ歌は、雨に掻き消されそうな小ささだった。
それはまるで、祈りのように。
その時、不意に玄関のチャイムが鳴った。
ひかりは顔を上げ、慌てて玄関へと向かう。
「はーい」
「すみませんねえ、急に雨に降られちゃって……。おや」
雨は降る。
全てを包み込むような静けさで。
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Reservoir Amulet