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「誠【まこと】さん、おかわり飲む?」

「有り難う、頂きます」

ひかりが新たに注いだコーヒーを一口飲んでから、誠はしみじみと言った。

「しかし驚きましたねえ。ドアが開いて女の子が出て来た時は。一瞬部屋を間違えたのかと思いました。同棲なんて、ちょっと見ない内にやるようになりましたね、勇」

「人聞きが悪い事を言うなよ」

「同棲って何?」

不思議そうな顔でひかりが尋ねると、誠は指を立てて言った。

「同棲というのは、結婚していない異性同士が……」

「変な事を吹き込むな!」

「えー、でも本当の事でしょう」

勇は溜息をついてカップを持ち上げる。

「大体何で来たんだ。本当は何か理由があったんじゃないのか?」

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