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それは共に過ごしたほんの一時が。

その間に確かに生まれて育まれた淡く熱い想いが。

そしてもう一人の彼から聞いたばかりの哀しき永遠の真実が。

恐怖より憎しみより強く悲しく胸を襲うからかもしれなかった。

「此処にいるという事は、分かっているのだろう。私の正体も、犯して来た無数の罪も。……貴女のやるべき事も」

「私は……」

手にしている短剣を強く握り締めて、セレネはエンデュミオを見詰めた。

「早く、済ませてくれ。私はもう、長く自分を保ってはいられない」

呼吸が乱れ出す中、エンデュミオが苦しげに目を細めて促す。

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Reservoir Amulet