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朝食の後、簡単に荷物を纏めて部屋を出た。

ラウンジに立ち寄ると、揃っていた皆が椅子から腰を上げた。

「うわっ、何だその格好。ホストみたいだぞ」

「嫌だな。お洒落だって言ってよ。ま、俺の趣味じゃなくてあいつの趣味だけど」

サングラスを外してスーツの胸ポケットに入れながら、苦笑を浮かべる。

すると、悠也が頷いて言った。

「うん。確かにこういう格好してた」

「中身は全然違いますけれど」

付け足した真宵に、腕組みをした卓も同意する。

「その通りだ。例え外見がどんなに似ていても、君と彼とは別人だ。その事を忘れないように」

「……はい」

静かに笑った至聖へと歩み寄り、真宵が戸惑うように目を伏せる。

「どうかした?華原さん」

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