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此処を指定して来たのは至聖だ。

彼は現在、よく似ている五十嵐至高に成りすましてモナダと接触している。

そして情報を探り出しては、支部へと連絡を入れて来る。

今回もそうだった。

モナダはその姿を保つ為、また更に上手く成り代わる為、数ヶ月に一度元の形に戻る。

人で在る姿を斬るより元の形を斬った方が、倒し易く精神的にも幾らか楽だ。

至聖はそこまで考えて、有益な情報を入れて来るのだろう。

「……以前に分析したデータによれば、モナダを構成するのはごく単純な細胞ばかりという事でしたね」

足元に広がる緑色に視線を落としながら、真宵が呟いた。

「うん。単純な生物程、生命力が強いからって話だった」

「だからこそ宇宙での過酷な状況にも耐えて、増えるのに適した星へと辿り着けるって訳だな」

連絡を終えた燎が、悠也の言葉を継ぐ。

「そして見付けたなら、元々いた生物の形をとって爆発的に数を増やすと」

「……もう、共存出来る段階ではありませんね」

自分にしか聞こえない声で言った真宵は、空を見上げた。

今、離れている相方はどうしているのだろう。

自分が偽物だと笑って言った、寂しいあの人は。

無茶をしていなければいいけれど。





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