03


そう悟った時、胸に在った感情は羨望と、そして。

至高と語らう、大きな瞳に長い髪の女性。

その微笑が存在が、光り輝くように見えた。

どうしてか、目を離せなくなった。

その理由と湧き上がる感情の意味は、まだ分からなかった。

それから後に至高に会っても、どうしてかあの女性のことは話せなかった。

自分でも気付かない内に避けていた。

それでもただ、幸せであってくれれば良いと。

言葉には出さずに願っていた。

だから、何となく至高の雰囲気が変わって。

前より遠くなってしまったと感じ出して。

それがどうしてなのか分からなくて。

ある日、至高からの電話で告げられた。

「君も分かっているでしょう。いつまでもこのままではいけないと。我々は、決着を付けなくてはならない」

感情を読ませない低い声。

ああ、ずっと彼が考えていたのはこの事だったのか。

納得すると同時に、何だかとても悔しくて。

哀しくて。

- 134 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む


ページ:



Reservoir Amulet