03
そう悟った時、胸に在った感情は羨望と、そして。
至高と語らう、大きな瞳に長い髪の女性。
その微笑が存在が、光り輝くように見えた。
どうしてか、目を離せなくなった。
その理由と湧き上がる感情の意味は、まだ分からなかった。
それから後に至高に会っても、どうしてかあの女性のことは話せなかった。
自分でも気付かない内に避けていた。
それでもただ、幸せであってくれれば良いと。
言葉には出さずに願っていた。
だから、何となく至高の雰囲気が変わって。
前より遠くなってしまったと感じ出して。
それがどうしてなのか分からなくて。
ある日、至高からの電話で告げられた。
「君も分かっているでしょう。いつまでもこのままではいけないと。我々は、決着を付けなくてはならない」
感情を読ませない低い声。
ああ、ずっと彼が考えていたのはこの事だったのか。
納得すると同時に、何だかとても悔しくて。
哀しくて。
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Reservoir Amulet