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一目で全てを奪われて。

幸せを願いながら、本当は心の何処かで。

恋に落ちるなんて表現では足りない程。

熱く激しく、恋に焦がれるままに想いは募って。

その時以来会う事の無かった彼女を想い続けた。

ずっと、たった一時の残像を抱いたまま。

その陶酔に縋って生きて行くのだと。

昔から至高は何に置いても少し先を進んでいた。

自分が敗者だと、偽物だと、この時程強く思い知った事は無い。

恨ましく思った事は無い。

だからこそ、そんな自分の正体を知りたくて。

いつか決着をつけたくて。

敢えて軍に入る事を選んだ。

至高とは逆の道を選んだ。

つまらない抵抗だと分かっていた。

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