08


「ずっと空でしょう。注ぎましょうか」

ささやかな歓びをくれた。

すぐに終わる、束の間の夢と知っていても。

どうしようもなく幸せだった。

すぐに終わる夢でも、この上無い最上の幸福をくれた。

「お帰りを、お待ちしています」

だからこそ、もう終わりにしなくては。

あんなに泣いていた彼女の為に。

もしかしたら、誰よりも自分の為に。

この夢を終わらせて、在るべき様に。

そう思っていたのに。

「今の私のパートナーは貴方ですから」

微笑みながら、彼女は言った。

選んでくれた。

自分の意志で此処にいると、そう語って。

今、隣にいてくれる。

それは信じられない奇跡。





- 139 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む


ページ:



Reservoir Amulet