08
「ずっと空でしょう。注ぎましょうか」
ささやかな歓びをくれた。
すぐに終わる、束の間の夢と知っていても。
どうしようもなく幸せだった。
すぐに終わる夢でも、この上無い最上の幸福をくれた。
「お帰りを、お待ちしています」
だからこそ、もう終わりにしなくては。
あんなに泣いていた彼女の為に。
もしかしたら、誰よりも自分の為に。
この夢を終わらせて、在るべき様に。
そう思っていたのに。
「今の私のパートナーは貴方ですから」
微笑みながら、彼女は言った。
選んでくれた。
自分の意志で此処にいると、そう語って。
今、隣にいてくれる。
それは信じられない奇跡。
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Reservoir Amulet