15
人の感情は目に見えなくて、時に脆くて。
疑い出せば、止まらないのに。
それでもひたすらに真っ直ぐな優しさは。
胸に迫って、少しずつ。
「……華原さん、どうかした?」
「いえ、何でも」
「だけど、泣いてるよ」
「え……?」
至聖に言われて初めて、自分が泣いている事に気付いた。
「ごめん、俺が変な事言ったから……」
「違います」
慌てた様子でハンカチを差し出した至聖に首を振る。
「ただ、思い知っただけです」
自分の弱さと小ささを。
そして同時に、もう一つ大切なものを。
ゆっくりと手を伸ばし、ハンカチを持つ至聖の手に重ねる。
「……有り難うございます」
幸せだと思う。
こんなに大きくて優しい人が、すぐ側にいてくれる事は。
思い知って、改めて知って。
変わって行くのだろうか。
少しずつでも、臆病な心ごと。
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Reservoir Amulet