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支部へと帰った二人は、妙ににこやかな皆に迎えられた。

「おー、いきなり朝帰りとはな。中々やるじゃねえか、至聖」

「うん、見直した」

「軍の規律を乱さない限りは、二人の交際を認めよう」

「……は」

ぽかんと立ち尽くす二人を余所に、周囲は更なる盛り上がりを見せる。

「よしっ!冴凪さんからの許しも出たし、赤飯でお祝いだな」

「それから、酒も」

「宴会か、悪くない。私の秘蔵のヴィンテージワインを出そう」

「ちょ、ちょっと待って下さい!」

すっかり空気に飲まれていた至聖が、慌てて声を出した。

「分かってる分かってる。酒に弱いお前の為に、ちゃーんとジュースも用意してやるから」

「そうじゃなくて!変な誤解するな!華原さんと俺は、別にその……」

動揺のあまり口ごもった至聖を見かねた真宵が、溜息と共に口を開く。

「駅の近くにある公園で、少しお話していただけです」

「話?何の?」

訝しげな悠也に、真宵は表情一つ変えずに続ける。

「五十嵐さんの初恋についてです」

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