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向き合うのは己の影と、そして悪夢。

決して消えない刻印。

自分の内に出来た、冷えた檻。

かつて自分の手で貫いたのは親友だった。

幼い頃からいつも一緒に遊んだ、一番の友達。

その異変に気付いたのは、いつだっただろう。

一度違うと思ってしまえば、その違和感は拭えなくて。

会う程に、積もって。

とうとう尋ねた。

一体誰なのかと。

その時に返された狂った笑みと乾いた言葉に、我を忘れた。

怒りや憎しみなんて言葉では表現出来ない極地へ、一瞬にして到達してしまったのだ。

そこは己の感情さえ分からない、空虚な暗闇で。

後に残ったのは手にした刃物の重さと、それを振るった時の感触。

乱れた呼吸の中、どろりと溶け出すモノ。

もう後戻りは出来ない。

何が起きているか起こったのか起こしたのか。

分からないままに立ちすくんだあの日から。

少しだけ時は流れ、確かに変わったものがある。

だからもう。

静かに銃を構え、撃つ。

「さよなら。でも、忘れないから」

絶対に忘れないで、全てをから抱えたまま進むから。

「僕は生きるよ。それが」

崩れ出す友の姿に背を向けながら続ける。

「それが、僕に出来る精一杯だ」

精一杯の弔いだ。

悠也は自分に言い聞かせるように呟き、歩き出した。





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