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向き合うのは己の影とそして悪夢、黒き記憶。
生涯愛を捧げたいと思った微笑が、忌まわしいモノへと変わった絶望。
あの時自身の内にどろりとどす黒く広がった感情は、きっと一生忘れられないだろう。
憎しみと哀しみがどろどろに入り混じった感情のまま。
握り締めた刃を振るった。
その瞬間瞳に映った、恋人の顔をしたモノの氷のような微笑。
それを見た時、悟った。
もう二度と、以前の自分には戻れない。
何であれ、人の形をとり話すモノを殺した。
その事実は消えない。
どんな綺麗事も通用しない。
だからこの罪を背負い行くしかない。
地球を守るとか、そんな大層な目的の為ではなくて。
ただひたすらに、過去の罪を償うように。
何より大切なものを失った世界に、果たして守る価値はあるのか。
そんな疑問の答えを探すように。
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Reservoir Amulet