11


向き合うのは己の影とそして悪夢、黒き記憶。

生涯愛を捧げたいと思った微笑が、忌まわしいモノへと変わった絶望。

あの時自身の内にどろりとどす黒く広がった感情は、きっと一生忘れられないだろう。

憎しみと哀しみがどろどろに入り混じった感情のまま。

握り締めた刃を振るった。

その瞬間瞳に映った、恋人の顔をしたモノの氷のような微笑。

それを見た時、悟った。

もう二度と、以前の自分には戻れない。

何であれ、人の形をとり話すモノを殺した。

その事実は消えない。

どんな綺麗事も通用しない。

だからこの罪を背負い行くしかない。

地球を守るとか、そんな大層な目的の為ではなくて。

ただひたすらに、過去の罪を償うように。

何より大切なものを失った世界に、果たして守る価値はあるのか。

そんな疑問の答えを探すように。

- 162 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む


ページ:



Reservoir Amulet