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どろりと溶け出す液体。
体中に降り掛かったそれは、まるで血のようで。
何であれ、命を奪ったという事実を知らしめる。
ぼたぼたと滴り落ちる液体を手の甲で拭い、燎は辺りを見回した。
「片付いたか?」
同じように息を切らした悠也が、油断はしていない様子で呟く。
「静かだね」
「そうだな」
前髪から垂れる液体に顔をしかめながら、卓は素早く視線を巡らせる。
そして二人寄り添うように立つ至聖と真宵に気付いた。
二人は厳しい表情で、ある一点を見詰めている。
「まだだ」
「ええ。そのようですね」
その言葉の意味を確かめる間も無く、閃光が走った。
一瞬で天井の一部が落ち、ばらばらと瓦礫が降って来る。
土埃が舞い上がる中、低い声が響く。
「そう、まだです。まだ、最後の一体が残っている」
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Reservoir Amulet