04
それから二人で訪れた図書館は休館日だった。
「ご、ごめん……。華原さん」
「そんなに落ち込まなくても」
「折角、華原さんに好きだって言ってもらえたのに……」
「繰り返しますが、私が好きなのは時間ですから」
肩を落とす至聖に、真宵が微笑んで言う。
「ですから、場所なんて何処でも構いません。貴方と一緒なら、何処でも」
「……有り難う」
この関係を、どう表現したら良いのだろう。
友達ではない。
今はもう、仕事のパートナーでもない。
かといって、恋人でもない。
そんな曖昧な関係で、けれどそれが不自然でもなく。
一緒にいる事が、当たり前になった。
二人泣いて至高を送ったあの日から。
気付けば側にいた。
思い出を語り合うでもなく、慰め合うでもなく。
ただ、二人いる事が自然になった。
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Reservoir Amulet