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「どうして、私にそんなに遠慮しているんですか?」

唐突に真宵が言った。

「え?俺、別に遠慮なんて」

「じゃあ、この距離は何ですか」

二人の間に開いている距離を指摘され、至聖は思わず言葉に詰まった。

「あんまりくっついたら迷惑かと思って……」

「あんまり離れていても不自然ですよ」

「そ、そうかな」

うろたえる至聖を見て、真宵がふっと微笑む。

「貴方は、本当に優しい人ですね」

「え?」

「優しくて不器用で、いつも誰かのことばかり考えて……。そんな貴方だから私は」

そこで一瞬言葉を止め、目を閉じて続ける。

「ずっと一緒にいたいって、思うのでしょうね」

「え!?か、華原さん。それってやっぱり俺のこと……」

「ですから、違」

いつものように否定しかけた真宵は、少し躊躇ってから言い直した。

「……わないかもしれません」

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