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得体の知れぬ生物が人の姿を写し取り、写した相手を消して成り代わる。

そして当然のように、社会に溶け込んで生活している。

そんな噂が誰ともなしに囁かれ出したのは、もうかなり前の事だ。

誰もが面白半分に友達から聞いた話を広めたり、テレビで取り上げられたりした。

けれども、その中で本気で信じている者はどれ程いるのだろうか。

本気で恐怖を感じている者は。

自分の家族、友人、恋人。

そんな近しい人達が、知らぬ間に何者かとすり代わっているかもしれない。

そう考えて、恐れた者は。

それは、少しずつ進行して現実へとすり寄って来たのに。

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Reservoir Amulet