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その細い後ろ姿を見送って、燎はテーブルに頬杖をつきながら言った。
「うーん、変だな」
「何が?」
「あの娘、最初はきついと思ったけど、話してみるとそうでもないんだよな」
すると、悠也も同意を示した。
「うん。物静かで優しい娘」
「俺達にはそうなのに、何でお前にだけ冷たいんだろうなあ。どう間違っても、人に向かって大嫌いなんて言えるような性格じゃないと思うんだが」
しばらく考え込んでいた燎が、はっとしたように至聖を見る。
「もしかしてお前、華原に何かしたんじゃないだろうな」
「何かって、何を?」
「昔、ポイ捨てしたりとかさ。華原もちゃらちゃらしてるって言ってただろ」
椅子に座って自分で注いだ緑茶を啜ろうとしていた至聖は、思わずむせた。
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Reservoir Amulet