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一瞬視線を合わせて同時に何かを言い掛け、そして口を閉ざす。
その様子を愉快そうに見やりながら、卓は平然と告げる。
「この先戦う為の、準備のようなものだ。そして、当然二人で行動してもらう。何か問題があるかね?」
「……いえ、何も」
そう答えたものの、真宵が不満に思っているのは明らかだ。
「では、詳しくはまた連絡しよう」
卓は素知らぬ顔をしているが、内心楽しんでいるのではないだろうか。
パートナーとなってしばらく経つが、真宵と打ち解けられる日はまだまだ遠そうだと日々痛感しているというのに。
再び頭を下げて立ち去る真宵を見送って呆然としていると、卓が尋ねて来た。
「五十嵐君、彼女とは上手くやっているかね?」
「はい。と答えたら、多分思い切り顔をしかめられそうですね」
「ふむ。君は女性の扱いには慣れていると思っていたが、中々苦戦しているようだね」
燎達もそうだったが、一体自分はどんな印象を持たれているのだろう。
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Reservoir Amulet