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親切に案内してくれた里沙に礼を述べ、第一支部を後にする。
見聞きした情報を第二支部へと送って、夕闇に包まれる街を駅へと歩く。
「綺麗だね」
星が瞬き出した空を見上げ、至聖は呟いた。
「地球上で見える景色は美しいものが多い。だからこそ、守りたいと思うんだ」
「ええ」
短く相づちを打った真宵をちらりと見て続ける。
「こういう感覚は、人特有なのかな」
「…………?」
「例えばモナダとか、美しい景色を見て感動したりするのかな」
「感動出来るなら、もう戦う必要もありませんね」
思いがけない言葉に、至聖が目を見張る。
真宵は前を見たままで続けた。
「それなら、もう人と同じでしょう。どちらかを滅ぼすのではなく、共存の道も探せるかもしれませんから」
「……ああ、そうだね」
頷いた至聖は、ふっと笑みを洩らした。
「華原さんは、そういう人だよね」
「どういう意味ですか」
「勿体無いなあって。君みたいな娘か、軍にいるなんてさ」
無駄と知りながら、敢えて提案する。
「もし辞めたくなったら、いつでも言ってよ。俺からも冴凪さんに頼んでみるから」
「無用です。私、辞めませんから」
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Reservoir Amulet