04
以前来た時と同じように、資料室を訪れる。
最初にそれぞれが見たい資料を集めて積み上げると、立派な壁が築かれた。
「こちら側へは来ないで下さい。御用の際には声を掛けて下さい」
真宵はそう言い渡すと、さっさと築いた壁の向こうへ行ってしまった。
手錠の鎖を通す為の隙間は開けてあるが、腰を下ろせば完全に互いの姿が隠れてしまう。
どんなに近くにいても、必要以上には決して踏み入らせない。
真宵の心の壁のようだと、至聖は手近なファイルを引き寄せながら思った。
自分が記憶している情報と、目の前のデータを照らし合わせながら息をつく。
こういう静けさの中でいつも思い出すのは、風に揺れる長い髪。
煌めく一筋の光。
一瞬にして焼き付いた、意志の強い眼差し。
叶う筈は無いと、最初から分かっていた恋。
もう止めてしまえば、楽になれるのに。
どんなに苦しくても、忘れられない。
綺麗なだけじゃいられない自分を、知ったから。
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Reservoir Amulet