09
全く気を許した気配の無い真宵と共に至聖が出て行くと、張り詰めた空気が急に緩む。
「はー、また凄い娘が入って来たもんだな」
やれやれといった調子で、燎が息を吐き出す。
「冴凪さん。あの娘、一体何者なんです?こんなところに入って来るなんて、訳有りなんじゃないですか?」
「さて、私は他人のプライベートには干渉しない性質なのでね。気になるなら、本人に直接訊くと良い」
何事も無かったかのように、卓は淡々と答えた。
「本人にって……」
燎は頭を抱えて続ける。
「あの可愛い顔で『大っ嫌い』とか言われたら、俺、ショックで寝込みますよ」
「見た目と中身のギャップにときめけばいいんじゃない?」
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Reservoir Amulet