03
まだ着慣れない軍服に身を包み、自分の上司である卓に挨拶に向かう。
「華原真宵と申します。宜しくお願い致します」
「ふむ。噂通り若いな」
卓は真宵の姿を眺めると、満足そうに頷いた。
「やはり、その軍服が似合うな。君が入るのに合わせて女性用がデザインされたが、気に入ってもらえたかね?」
「……ええ、まあ。どうしてこんな短いスカートなのかは疑問ですが」
「履歴書に貼ってあった君の写真をとあるデザイナーに見せたら、嬉々として作って来た。幾つかパターンはあったが、どれもそこだけは変わらなかった。彼女なりのこだわりなのだろう」
彼女という事は、デザインしたのは女性らしい。
こんなスカートは高校生の時以来だが、動き易いのは確かだ。
一つ息をついて気持ちを切り替え、卓を見上げる。
「私は、第二支部への配属が決まったのですね」
「ああ。充分に資格は満たしている。問題は無いだろうが……」
卓は一枚の書類を差し出しながら続けた。
「君のパートナーとなるのは彼、五十嵐至聖君だ。君の方は大丈夫かね?」
受け取った書類に貼られている写真を見て息を飲む。
「彼の兄、五十嵐至高と君との以前の関係は私も知っている。だからこそ、是非第二支部に来てほしいと思った訳だが……君の方は、大丈夫かね?」
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Reservoir Amulet