04
知った顔ではない。
その事に、そっと息を洩らす。
奴等でないなら、幾らでも切り抜けられる。
「驚いたね。こんな所でお会い出来るなんて」
カメラを持つ青年は、親しみ易く話し掛けて来た。
「しかも二人一緒にいるなんて。知り合いだったなんて意外だね」
こちらは知らないが、向こうは知っているようだ。
緩みかけていた警戒を強めながら、短く尋ねる。
「……誰だ?」
「ああ、これは失礼。俺は広瀬海斗。記者をやってる」
「記者ですか」
名刺を渡された青年は、怪訝そうな顔を向ける。
どうやら彼も知らないらしい。
「ああ、翡翠【ひすい】要【かなめ】さん。この都市を造る為に土地を提供した権力者の家の出だよな」
「……っ」
思わず息を飲む。
要と呼ばれた青年も、驚いた顔をしている。
そうか、だから何処かで見たような気がしたのか。
納得した時、海斗がこちらを見た。
「それから、葉月【はづき】鎮真【しずま】さん。本当は」
それ以上言わせず、海斗の襟首を掴む。
「お前、何処まで知ってる?」
「俺が調べられるところまでさ。それが記者の役目だからね」
「…………」
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Reservoir Amulet