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※ ※ ※




手元に届いた、大判の封筒。

中を確かめて、息をつく。

もう何度も確かめた内容は、やはり変わらない。

転入を許可する、学院からの書類。

いよいよ、動く時が来たのだ。

だから、あの閉ざされた場所へ自ら舞い戻ろう。

封筒を手にしたハンドバッグの中に仕舞い込み、大きめのボストンバッグを肩に掛けて歩き出す。

人が行き交う空港を進み、搭乗手続きを済ませる。

もう後には退けない。

退くつもりも無い。

自分が乗り込む飛行機を見上げ、小さく呟く。

「会いに行きますね、貴方に」

吸い込まれそうな青い海を越えて。

逆巻く海原に、想いを弔って。

還るのは、造られた箱船。

本当の海と空に別れを告げて。

会いに行こう、貴方に。





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Reservoir Amulet