一人よりも.12
暗くなった自分の部屋で、シズマは目を覚ました。
側には読んでいた本が落ちている。
いつの間にか眠っていたらしい。
そのまま明かりも点けず、窓から見える月を見詰めた。
都市庁によって管理されている景色を。
深く息をつき、ぼんやりとした頭のまま部屋を出る。
まるで何かに呼ばれているように廊下を歩き、庭が見える所まで来て足を止める。
視線の先にある庭には、マイヤがいた。
芝生に腰を下ろし、膝に乗せたコマイを撫でている。
その表情は、此処からはあまり見えない。
けれど一人でそこにいる、その様子があまりにも寂しくて。
普段決して見せない彼女の、深い哀しみが伝わって来るようで。
立ち尽くしたまま、動けなくなった。
『貴方が寂しいなら、私が代わりに泣きます』
『一人で考えて悩んで、戦って。だから寂しくて、でも誰にも寂しいと言えない。私と同じなんじゃないかって』
そっと自分の肩に手を当てる。
今でもまだ、傷は疼く。
決して癒える事の無い痛みが、この身を苛む。
けれど、何処までも真っ直ぐな言葉が迫るから。
一人ではないと、信じられる気がする。
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Reservoir Amulet