揺らめく海の都市.11
学院からの帰り、居住区へ向かう列車は混んでいた。
その為、舞夜は立ったままでぼんやりと中吊り広告を眺めた。
広告は雑誌のものがほとんどだったが、その中の一枚に目が止まった。
(『都市庁の陰謀』、『エネルギー、シードジェスの謎に迫る』……)
なかなか過激な見出しが、何とも愛らしい書体で書かれている。
一体どういう雑誌だろう。
「き、『Kiss Me』?」
「こんな所で何言ってんだ?」
不意に声を掛けられ、慌てて振り向く。
「葉月先生、今お帰りですか?」
「ああ、まあな」
怪訝そうな顔をしている鎮真に急いで説明する。
「私、あの広告を見ていたんです」
「広告って……あれか」
示された方をみやり、鎮真は溜息をついた。
「月刊『Kiss Me』だな。まさか春日も興味があるのか?あれ、俺の知り合いが書いてるんだが」
「え、そうなんですか?」
「名前と中身のギャップがあり過ぎて有名な雑誌だ。ある事無い事書き立てるから、困ったもんだぜ。もう少し、気を付けた方が良いと言ってはいるんだが」
「気を付ける……?」
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Reservoir Amulet