夢の狭間.06
「ええ!?こ、これ、私じゃないですか!」
それはあの発表会の時のマイヤの写真だった。
顔は隠してあるが、髪形などの雰囲気で分かる。
「やれやれ、海斗にも困ったものですね」
「どうして私が女神なんですか!しかもグラビアって何ですか!私、そんなの聞いてません!」
「まあまあ、あくまで予定みたいですから」
「衣装案、制服又は水着って書いてあるぞ」
パソコンを覗き込んだシズマが呟く。
「『kiss me』、方向性を変えたのか?」
「み、水着って何ですか!」
「僕はドレスとか、着物姿も見てみたいですね」
「楽しまないで下さい!」
慌てるマイヤの頭に手を乗せて、シズマが言う。
「さて、気を取り直して掃除の続きをやるぞ」
「あっ、はい!そうですね」
「すっかり忘れるところでしたね」
その時、突然足元が大きく揺れた。
「地震か!?」
「伏せて下さい!」
要が声を上げた瞬間、シズマの手が伸びて来てマイヤを力強く抱き締めた。
「…………」
予想以上に強い力に、シズマの胸に顔を当てたまま動けなくなる。
以前にも、同じような事があったけれど。
その時よりももっと強く深く温もりを感じる気がした。
シズマは見た目は細身でも、腕から伝わる力は苦しい程強くて。
男性なのだと。
そんな、前から知っていた事を改めて確認した。
それでもこの温もりは、力は嫌じゃないから。
ずっとこうしていたいと思うなんて、自分はどうかしているのだろうか。
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