波のざわめき.07
歩く度に足音がやけに大きく響く、パイプが張り巡らされた場所を進む。
そして、細いはしごの下までやって来た。
「これを上るのかい?」
「はい。誰もいないとは思いますが、気を付けて下さい」
はしごを上り、丁度太いパイプの真上に当たる位置に出た。
そこは狭く、腹ばいにならないと進めない。
「少しの間ですから、我慢して下さいね」
「それは構いませんが、何処に向かっているんです?」
「それは着いてからのお楽しみです」
そう答えたマイヤに、シズマが心底感心したように言う。
「マイヤ、よくこんな場所を調べたな」
「一応、都市庁に潜入した経験がありますから」
しばらく進んでからマイヤは止まり、バッグから小さな工具を取り出した。
それで顔の下の床に付いている蓋のネジを外して開ける。
「少し高いですが、飛び降りましょう」
バッグを肩に掛け直し、出来た穴の中に身軽に飛び込む。
「うちの女神様は、やる事が大胆だね」
「全くですね。あれだけ慣れた様子だと、心配するのが失礼な気がします」
「さあ、俺達も行くぞ」
三人も、マイヤに続いて穴の中に飛び込んだ。
着地した所は、機械音が鳴り響く通路だった。
「大丈夫ですか、皆さん」
「勿論。それにしてもマイヤちゃん、凄いねえ。頼りになる女スパイって感じかな」
「お褒め頂き光栄です」
微笑んだマイヤに、要が尋ねる。
「此処は都市のどの辺りなんですか?」
「最深部から続く中心……。此処は丁度都市の真ん中になります。シードジェスエネルギーを供給しているパイプの間です」
- 125 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
表紙へ
ページ:
Reservoir Amulet