熱.04
ずっと彷徨い続けていた。
温もりを捜し求めながら。
「…………」
目を開けてすぐに、シズマと目が合った。
(シズマさん……)
「マイヤ、気分はどうだ?」
読んでいた本を傍らに置いて、シズマが顔を覗き込んで来る。
「……っ」
どうしてこんなに安心するのだろう。
何だかとても哀しい夢を見ていた気がするからだろうか。
「マイヤ?どうかしたのか」
心配そうに尋ねて来るシズマに首を振り、手を伸ばしてその服を掴んでからようやく言った。
「いえ……。何でもないです」
強く求めても良いだろうか。
こんなにも、残酷な程に。
シズマが、ふっと微笑んで言った。
「まだ熱があるみたいだな。哀しい事ばかり考えようとしてるだろ」
優しい手が髪に触れ、そっと撫でて行く。
「もう少し眠った方が良い」
「はい……。シズマさんの手、冷たくて気持ちいいです」
「それは、まだお前に熱があるからだろう」
聞き慣れた声が、囁くように続く。
「俺は此処にいる。だから安心して、今は休め」
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Reservoir Amulet