熱.06
救いは何処にあるのだろう。
強く求めてもいいのだろうか。
もう一度だけ、貴方に会いたいから。
私を殺してもいいだろうか。
海に落ちた後、通り掛かった船に保護された。
そこで何を尋ねられても分からない振りをし続け、何一つ語らなかった。
一度は死んだと思ったあの時から、自分自身を殺すと決めた。
例えどんな罰でも受ける覚悟は出来ている。
そして、今もあの閉ざされた都市の中にいるあの人を。
あの人にもう一度会う為に。
寂しい瞳のあの人を解き放ちたい。
その為に、その為なら、何でも出来る。
やってみせる。
許されない罪を犯しても、本当の想いを隠したままでも。
それでも構わないから。
私は私を殺す。
例えこの先に何があったとしても、絶対に悔やみはしないから。
強くなりたい、誰よりも。
愛しいものを守りたい。
愛しい人を守りたい。
だから強くなりたい。
想いを隠して、想いを封じて。
本当に、貴方にとっての救いとなれるなら良かったのに。
貴方が私に救いをくれたように、貴方にとっての救いを残せたなら良かったのに。
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Reservoir Amulet