熱.06


救いは何処にあるのだろう。

強く求めてもいいのだろうか。

もう一度だけ、貴方に会いたいから。

私を殺してもいいだろうか。

海に落ちた後、通り掛かった船に保護された。

そこで何を尋ねられても分からない振りをし続け、何一つ語らなかった。

一度は死んだと思ったあの時から、自分自身を殺すと決めた。

例えどんな罰でも受ける覚悟は出来ている。

そして、今もあの閉ざされた都市の中にいるあの人を。

あの人にもう一度会う為に。

寂しい瞳のあの人を解き放ちたい。

その為に、その為なら、何でも出来る。

やってみせる。

許されない罪を犯しても、本当の想いを隠したままでも。

それでも構わないから。

私は私を殺す。

例えこの先に何があったとしても、絶対に悔やみはしないから。

強くなりたい、誰よりも。

愛しいものを守りたい。

愛しい人を守りたい。

だから強くなりたい。

想いを隠して、想いを封じて。

本当に、貴方にとっての救いとなれるなら良かったのに。

貴方が私に救いをくれたように、貴方にとっての救いを残せたなら良かったのに。







- 137 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む

表紙へ

ページ:



Reservoir Amulet