箱船.4
潜入は、呆気ない程簡単だった。
マイヤの用意した地図を見ながら進み、時折ぶつかるドアのロックを解除しながら、無事に都市庁のエリアへと入り込んだ。
そこは人々が住む場所とは違い、無機質な金属の冷たさがむき出しになっていた。
「取り敢えず、此処までは無事に来れたね」
「しかし、何だか不気味な場所ですね」
静けさの中、足を進める。
「……久し振りですね、此処に来るのは」
低く呟いたマイヤに、シズマも同意する。
「ああ、そうだな」
隣を歩く凛とした横顔を見詰め、目を逸らす。
久し振りに来るこの場所で。
どんな事をしても、この手で終わらせる。
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Reservoir Amulet