夢の終わり.07
視界がシードジェスエネルギーの青色に埋め尽くされる。
此処は都市の最下部にあるタンク、都市庁が秘密裏に人を始末したい時に使う場所だ。
使われず捨てられたエネルギーで満ちる、深海のような静けさがある場所。
此処で、終わりか。
海に落ちた時、彼女もこんな静かな絶望を味わったのだろうか。
(最期に思い出すのが、マイヤか……)
『貴方が寂しいなら、私が代わりに泣きます』
(それもそうだよな。俺の中で、お前はこんなに)
『いつも、私が味方でいます』
こんなにも、大きな存在になっていたから。
彼女に辛い選択をさせて、苦しませてしまったのは自分が原因だ。
だから、もうこれ以上は。
(お前は生きて、もっと広い場所へ羽ばたいて行ってくれるよな)
自分の手の届かない遠くへ。
(この忌まわしい場所に、お前は近付いてほしくない)
体はそのまま深い深い静けさの底へ。
『シズマさん』
彼女の白く細い指が頬に触れるような気がして、そっと手を差し伸べる。
この閉ざされた場所から出て、遥か遠くへ。
何にも捕われず、自由に。
生きてほしい。
もう、その瞳を曇らせないで。
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Reservoir Amulet