機械.07


マイヤはいつの間にか流れていた涙を拭って立ち上がった。

「行きましょう、シズマさん」

「良いのか?」

心配して尋ねると、強い瞳で頷く。

「はい。もう眠らせてあげましょう」

「ああ、そうだな」

長い長い間この地に縛られていた二人に、せめて安らかな眠りを。

液晶パネルの横にあるカバーで覆われたスイッチを示して口を開く。

「生命維持装置のスイッチだ。あれを押せばこの都市を動かす機械も止まる」

「はい」

「じゃあ一緒にこのスイッチを押してくれ。……最後は、二人でやろう」

「ええ」

手を重ね合い、スイッチを押す。

するとパネルの表示が消え、同時に機械音も止まる。

「やっと……終わったか……」

そう呟いた時、涙が流れた。

全てが壊れる音に包まれる中、体から力が抜ける。

「シズマさん?」

「……悪い」

早く逃げなければいけないとわかっているのに、何故か体に力が入らない。

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