機械.09


揺れは益々激しくなる。

頭上から落ちて来る破片の寮も、どんどん多くなっていた。

最深部へと続く巨大な扉の中で、何かが崩れる音がした。

「大丈夫だよ。心配しなくても、ちゃんとやってくれる。あの二人なら」

「今僕達に出来るのは、二人が来ると信じて待つ事です」

再び大きな音がした。

「……っ、扉が!」

大きな扉が衝撃に耐えきれず倒れようとしている。

厚い壁も音を立てて崩れ出す。

「…………」

その中で黙ったまま立っていた二人が、同時に目を開ける。

「来ましたね」

それだけ言うと、迷い無く歩み出て手を差し伸べる。

崩れる寸前、僅かな隙間から這い出すようにして出て来たシズマが、しっかりとその手を掴む。

腕にはマイヤを守るように抱えていた。

「二人共、お疲れさん」

「あっ、要さんと海斗さん!」

マイヤが二人の姿を見て目を丸くする。

「言ったでしょう、シズマ。絶対に君の思い通りにはさせないと」

「……全く、さっさと脱出してろよ」

息を切らして呟きながらも、シズマは微笑んだ。

「大体、どうして此処にいるんだよ」

「シズマが裏切った後、ずっと姿を隠して様子を見ていたそうだ」

司の言葉に、海斗が頷く。

「ああ。思惑通りに動いてやるのは癪に障るからね。ちょっとばかり様子を窺っていたんだよ」

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