機械.16


誰に似合うのか。

そんな事は聞かずとも、二人を見ていれば分かるから。

司は静かに微笑んで頷いた。

「……成程」

シズマが信号を打つ手を止め、再びマイヤの方を向く。

「お前も付き合ってくれるか?これからの俺の研究に」

「はい。勿論です」

「……有り難う」

ほっとしたように呟いて立ち上がり、マイヤの体を後ろから抱き締める。

「シズマさん?」

「悪いが少しだけこうさせてくれ」

一人に慣れて来たから、今。

人の温もりが、何より嬉しい。

今は何より満たしてくれる。

腕の中の、優しい温もりが。

「……貴方が望むなら、幾らでも」

一緒に行こう、風が吹き抜ける場所へ。

もっと広く、世界を見渡すような場所へ。

戦いと孤独の果て、ようやく掴んだ穏やかな場所へ。

安らぎと温もりを胸に、いつか。

今はまだ先にある約束の場所へ、いつか辿り着けるよう。

今はただ、静かな時を。











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