風の示す場所へ.12


そして幾つかの季節が過ぎた。

その間に救助船で生活していた人々も新しい住居を定め、あの都市の事はまるで無かったかのように平穏な日常が流れている。

けれど何も無かった訳では無い。

あれからもずっと続けていたシードジェスエネルギーの研究は、確かな成果を結んでいる。

今では様々な施設が、少しずつだが新たに作り出されたエネルギーを使うようになっている。

教育機関、医療機関など、どれも人々の助けとなる所で。

きっとこれからも、使う施設は増えて行くに違いない。

人の想いと科学の力の融合。

かつて両親達が命懸けで進めていた研究が、形になっている。

そしてそれが、人々の助けとなっている。

想いが繋がり広がり、世界を変えて行く。

これがあの人の理想。

掲げて来た夢、願い。

考える度、胸が熱くなる。

(ずっと側で、貴方の夢を叶えるお手伝いをさせて下さいね。シズマさん)

そう、夢はまだ途中。

これからも続くのだから。









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