狂った針が時の記憶を刻む.10


それでも。

舞夜は夕暮れが近付く空を見上げ、一人溜息をついた。

難しいと、無謀だと。

分かっていても、どうしようもなくて。

止める事など、出来なくて。

抗うなんて出来ないと悟ったから、いっそこのまま。

動き出す心を力に変えて、進み行く。

もう後戻りは出来ない。

だから、だからこそ。

胸に立ち昇る追憶を抱えて、高らかに。

語れるだろうか。

叫べるだろうか。

今は言葉に出来ない想いを。

理想を。





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