崩れ出す砂の城.12
「そうだね。この辺で引きずり出しておかないと、あいつらな益々エスカレートするよ」
「……そうだな」
そこで、重くなった空気を払うように要が言う。
「まあ、仕方ありませんね。もう一度やってみましょうか」
「いつも何が原因でこれ以上解析出来ないのか調べてみるか」
「そうだね。装置に問題があるのか、方法に問題があるのか。それとも他に何か原因があるのか……」
「これまでのデータを見直しするか」
鎮真がキーボードを操作し始めると、要も立ち上がった。
「では僕は、装置の具合を見て来ましょう」
そう言って要が装置のある部屋に入って行くと、海斗が椅子を鳴らして口を開いた。
「嫌に熱心だね」
「俺はいつも熱心だ」
「舞夜ちゃんが狙われたからかい?」
鎮真はパソコンのモニターから目を離さずに答える。
「そんな訳無いだろう。春日はもう狙われないだろうし」
「発表会の時、舞夜ちゃんの写真をいっぱい撮ろうと思ってるんだけど、余った写真とかあげようか?」
息をついて手を止め、海斗の方を向く。
「そうだな。ついでにお前の情報網を頼って調べてほしい事があるんだが」
「ふうん。鎮真が俺に頼み事なんて珍しいね」
「自分でやると、どうしても途中で止めそうだからな」
一瞬鎮真が見せた暗い表情に、海斗は息を吐いた。
「しょうがないね。今回は特別に、タダで調べてあげるよ。で、何を調べれば良いんだい?」
「……それは」
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Reservoir Amulet