夢の終わり.05


舞台袖で他の生徒の発表を聞きながら、深呼吸をする。

皆、熱心に研究した成果をレポートに纏めていると分かる。

その内容を聞いていると、さすがはレベルの高い専門教育をしていると思う。

自分が発表するレポートに一瞬目を落とし、制服の襟を正す。

出番は、もう少し先だ。

再び息をつき、高鳴る胸を鎮める。

(……いよいよですね)

こんな大きな舞台に立つのは、きっと最初で最後だろう。

影を選び、闇に生きると決めた者には過ぎた舞台だ。

そう、もうすぐこの夢も終わる。

この何気無くて輝く、穏やかな夢は。





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