夢の終わり.05
舞台袖で他の生徒の発表を聞きながら、深呼吸をする。
皆、熱心に研究した成果をレポートに纏めていると分かる。
その内容を聞いていると、さすがはレベルの高い専門教育をしていると思う。
自分が発表するレポートに一瞬目を落とし、制服の襟を正す。
出番は、もう少し先だ。
再び息をつき、高鳴る胸を鎮める。
(……いよいよですね)
こんな大きな舞台に立つのは、きっと最初で最後だろう。
影を選び、闇に生きると決めた者には過ぎた舞台だ。
そう、もうすぐこの夢も終わる。
この何気無くて輝く、穏やかな夢は。
- 63 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
表紙へ
ページ:
Reservoir Amulet