夢の終わり.12


静か過ぎる夜だから、怖くなる。

残酷な程、静けさが胸の奥に強く響いて。

振り向かず行ければ、こんな痛みも知らずに済んだのに。

今も絶えず呼び掛けて来るのは。

暖かで、切ない記憶。

自分の中心を占める想い出。

貴方はどうか、思い出さないで。

そう祈りながら、いつしか。

携帯電話に付けている、刀のストラップを握り締めて呟く。

「これで、終わりですね」

優しい夢は、もうすぐ終わる。

そこから手を伸ばして、声を上げよう。

貴方が何処にもいないと思っている、私は此処にいると。

本当の心で。





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