揺らめく海の都市.09


翌日の昼休み、鎮真が屋上でコーヒーを飲みながら本を読んでいると、ドアが開いて舞夜が入って来た。

「あ、葉月先生」

「ああ、春日か。此処で昼食か?」

小さな包みを持っている様子を見て尋ねると、頷きが返って来る。

「あの、ご一緒しても良いですか?」

「ああ」

転入したばかりで、まだ共に食べる友人もいないのだろう。

そう思ってベンチの隣を示すと、舞夜は小さく頭を下げて腰を下ろした。

手作りらしいサンドイッチをこつこつ食べるのを見やり、しばらくしてから口を開く。

「学院には慣れたか?」

「ええ。少しは」

「そうか。何か困った事があれば相談しろよ」

「はい。有り難うございます」

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