一人よりも.03
「マイヤ?何してるんだ、そんな所に座り込んで」
はっとして顔を上げると、シズマが心配そうに覗き込んでいた。
「具合でも悪いのか?」
「い、いえ!私、シズマさんに見て頂きたいものがあって」
急いで立ち上がってシズマの腕を引いたが、少し行って止まる。
そして、恥を忍んで口を開く。
「あの、すみません。庭に出るにはどう行けば良いですか?」
しばらくの沈黙の後、シズマは笑って言った。
「もしかして迷ってたのか?」
「……はい」
「お前、意外と抜けてて可愛いところあるんだな。庭に出るならこっちだ」
歩き出しながら続ける。
「この屋敷は広いから迷うのも仕方無いよな。要はそんな事無いっていうが」
マイヤはそこで、ふと思い付いて尋ねた。
「要さんって凄く良い家の生まれなんですか?」
「そうらしいな。数十年前にこの都市を開発する際、翡翠家から土地土地が提供されたんだ。だから要はこの家に住みながら都市の様子を監視する役目を任されているそうだ」
その話を聞き、目を丸くする。
「はあ、そうだったんですか。凄いですね」
「本人はそんな事、少しも気に掛けていないけどな。俺と初めて会ったのも、この都市で暴れてた頃だし」
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Reservoir Amulet