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霄瓊は空を見上げ、誰にともなく言った。

「生きているんです。この世界に生きる人達も、どんな生き物も」

生きたいと願う事は、罪だろうか。

この世に生を受けたなら、皆そう願うだろう。

大切なものを抱き、守り、願う。

だから生きたい。

それは命あるもの全てに、元来共通する願望の筈だ。

ならばそこに、ささやかな希望の一つでも見付けられるようにしてあげたい。

滅び行く未来を、変えたい。

それが大いなる秩序に抗う愚かな矛盾であっても。

彼らは今、此処にいる。

この地で、生きているのだから。





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