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これは既に滅んだ鳥の羽だ。

かつて美しく歌っていた鳥。

大空を自由に舞っていた鳥。

その鳥が持つ羽だ。

そんな筈は無いと、否定するのは簡単だけれど。

もしもそうなら、これは希望だ。

まだ何処かに、ほんの僅かでも。

今にも消えそうな糸でも。

救済の未来への可能性が残っているかもしれない。

そう考えながら視線を落とし、こちらに向かって来る二人の姿を見付けた。

急いで羽を大切に仕舞い込み、迎える為に走り出す。

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Reservoir Amulet