神立
「どうだった?賢木君」
「ケーキ、歓んでくれました。有り難うございます」
「それなら良かったよ。また来てくれる時もサービスさせてもらうよ」
隼は嬉しそうに言った後、考え込む顔をした。
「それにしても、彼女、何処かで見た事あると思ったら……。前に来た事あるよね?貸し切りで同窓会やった時に」
「……良く覚えていますね」
他に気付いている人はいないようだが、さすがオーナーだ。
心底感心すると、隼は意味有りげに笑った。
「あの時、賢木君の様子が少し変だったからね。やっと理由が分かったよ」
納得したように頷きながら、親しげに肩を叩く。
「じゃ、後少し。頑張ってよ、賢木君」
「はい」
ずっと表面だけ、当たり障りの無い関係だった。
それがこんな風になったのは。
彼女と出会ったからだろう。
彼女と出会ってから、変わり始めた。
少しずつ、何かが。
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Reservoir Amulet