何とか説得して止めさせようとしたのに、思わぬ声の強さで返された。

娘は手を伸ばすと、左腕に触れて来る。

戦いの中、妖魔の攻撃に当たって僅かだが傷を負った。

その事を見抜かれていたのか。

あれはまだ、この娘が乱入する前だったのに。

娘は何も言わずに、労るような慈しむような、涙をこらえているような。

何とも言えない眼差しで見上げて、静かに告げた。

「ずっと一人で戦うのは、大変ですよ」

拒まねばならない。

見ず知らずの人間、それも女性を戦いに巻き込むなど。

多少刀が使える位では、太刀打ち出来ない敵もいる。

危険過ぎる。

理性では分かっている。

この手を振りほどいて、立ち去るべきだと。

けれども、何とも形容し難い光を宿す瞳と。

「ですから、私も一緒に戦います」

静かな激情を秘めた声音に、体は心は動かなかった。

動けなくなった。

理由は分からないけれど、捕らわれたと感じた。









- 11 -







[*前] | [次#]

しおりを挟む


ページ:



Reservoir Amulet