玉響
期待に満ちた三対の瞳に見詰められ、我知らず溜息が洩れる。
どうしてこんな事になったのだろう。
そう思いながら、仕方無く名を告げる。
「……荷葉」
「荷葉さん。これから宜しくお願いします」
礼儀正しく頭を下げる桔梗と、向かい側で茶を飲みながら満足そうに笑う二人。
本当に、どうしてこんな事になったのだろう。
妖魔と戦う以上に厄介な事に巻き込まれている気がする。
そう考えていると、頭を上げた桔梗が改めて向かい側の二人に向かって言った。
「訊きたい事があるのですが」
「何だ?改まって」
「私達に分かる事なら良いけれど」
「この辺りで何か変わった事が起きているという話を聞いたりはしませんか。怪異と言うような」
はっとして隣の娘を見る。
この地で情報を得るという考えは、同じく持っていたようだ。
- 124 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet