玉響
それにしても、単刀直入に訊くとは。
この二人に怪しまれたりしなければ良いが。
鬼若と水晶は顔を見合わせた後、こちらに視線を戻した。
「怪異と呼べるかは分からないけれど、この街を出て山に入って行くと滝があるの。そこで休む旅人が水に引き込まれそうになったという話を聞いたわ」
「水か。お前は何か分からなかったのか」
「ええ。先に鬼若を捜すのを優先したから。それに何にしても、あれは私の相手じゃないわ」
「……?どういう事ですか?」
不思議そうに桔梗が尋ねると、二人は笑顔で言う。
「いえ、こちらの話よ。気にしないで」
「水晶の情報は役に立ったか?」
「あ、はい。とっても!ですよね、荷葉さん」
同意を求めた桔梗を無視して、食事の代金を置いて立ち上がる。
「有益な情報、感謝する」
それだけ述べて店を出た。
「荷葉さん、待って下さい!」
無意味に関わりを持つべきではない。
そうでなければ、ずっと戦っていられない。
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Reservoir Amulet